流し撮り
流し撮りは、動体に合わせてカメラを動かしながら撮影し、煩雑な背景を流すことで単純化し、撮影主題を躍動的に浮き出させる技法である。
・ どんな被写体に効果があるか
基本的には、飛行機、電車、車、自転車、動物、子供等被写体が動くものであれば良いが、画面の左右に動く被写体が好ましい。
・ 撮影方法
[カメラの設定]
AF、ISO200以下、シャッタースピード優先、手ブレ補正機能使用
ピントはAFとし、連写モードを選択すると良い。MFではピント合わせが動体の早さに追従できない。失敗が多いことを考えると、1回の撮影チャンスに数回連写するのがよい。レンズの制限は特に無いが、ズームレンズで被写体がカメラから3m以上離れているのを狙った方がよい。あまりレンズ(撮影者)から近い被写体の撮影は難しい。
シャッター速度は1/8〜1/60程度、シャッター速度は遅い方が良く流れるが、せいぜい1/8が限界、また被写体がどんなものであれ、1/60以上のシャッター速度では背景が流れない。
また、明るい日差しの下で、ISO感度を400以上に設定すると、絞り値が大きくなりすぎるので、200以下とした上、場合によっては露光調整フィルター(NDフィルター)等を使用するとよい。
・ 流し撮りの醍醐味
カメラを動体の動きに合わせて動かす実感とダイナミックな躍動感を凝縮した撮影に成功した時の喜びにある。
平凡な被写体も流し撮りによって、新しい写真に生まれ変わる場合がある。
・ その他
シャッター速度が遅いため、手ブレを発生しやすく、補正機能が有効になる。
かなり高度な撮影技法であるため、時ある毎に繰り返し練習することが必要。
撮影条件:f22、1/20,-0.7,iso100,34mm f7.1,1/15,iso100,+0.3,53mm
「休日の家族」 「バイクでデイト」