デジタルカメラのノイズ

 

アナログの写真と異なり、デジタル写真はノイズの影響で写真が見難くなることがある。

折角、綺麗な情景を撮影しても、拡大してみたらノイズが目立って見苦しくなる。こんな経験は無いでしょうか?秋には写真展も開かれるので、私の経験を踏まえ記載してみた。

 

1.     ノイズとは何か

 一般的にデジカメのノイズは、CCDCIMOS(レンズを通して入ってきた光を電気信号に変える撮像素子)が光を電気信号に変える過程で発生する画像のばらつきを指す。

 このノイズは画像が小さいと判らないかもしれないが、拡大すると本来はそこに存在しない偽色が発生する。この偽色をノイズと呼んでいる。通常、我々がよく見ている2L程度の写真では、判らない場合が多いいが、写真展などで使用するW四つ、A3以上の写真になると目立つ事があるので、注意を要する。

2.     どんな場所に発生しやすいか

 暗い部分、陰になった部分、青空や夕焼け空など

3.     発生を抑える方法

     ISO感度を極力抑える

     長時間露光(例えば1秒以上)を控える

ただし、上記2項は相反する事項

     ノイズリダクション機能を使う

カメラによっては、低速シャッター時にこの機能を作動できる。ただし、この機能を使用すると、光を電気信号に変え、画像を記録する前にデジタル処理でノイズを取り除くので、その間撮影が出来なくなる(シャッターが下りない)。従って、夜景や花火の連続撮影が困難となる。

     カメラの機差により、発生の程度は異なる

一般的には、撮像素子のサイズが大きいほどノイズは少ないことが知られている。

従って、コンパクトデジカメの方が一眼デジカメよりノイズは大きいし、一眼デジカメの中でも、フルサイズの撮像素子を搭載したカメラの方が少ない。

4.     その他の注意事項

 撮影した写真を大幅にトリミングしたり、コントラストや色をレタッチすると、画質が低下する。この画質の低下が加わると、ノイズが増幅して見える。

 

 私は3年前、写真展に出品する際、四つ切に拡大して画質をチェックし、先生にも異常の無いことを確認してもらった後、全紙に引き伸ばしたら、近くで見ると青空にノイズの発生が目立つ作品となった。その時の撮影条件はISO400で、シャッタ−速度1/250と悪い条件ではない。

  撮像素子は年々進歩が著しいので、ノイズも減少しているが、大きなサイズに拡大する時は影響が出やすいことを常に頭に入れておかねばならない。