広角レンズの使い方    2008.4.7

 

広角レンズ程、使い方により大変面白い写真になることもあり、平凡でつまらない写真になるレンズは無いと思う。それだけにレンズの使い方を知って、新しい写真を自分のものにしたい。

 

1.    レンズの区分け

 レンズが写しこむ画角が人間の目に近い、35mmフィルムの焦点距離で50mm前後を標準レンズとし、それより焦点距離の短いレンズを広角レンズ、長い焦点距離のレンズを望遠レンズとしている。

  しかしながらデジタルカメラは、フィルムに相当するCCDCMOS(光を電気信号に

変える撮影素子:以降、CCDと表現する)が多くの場合、フィルムより小さいため、フィルムと同じ画角を得るためにはより長い焦点距離が必要となる。また、このCCDの大きさはカメラによって異なるため、従来から行われている35mmフィルムに換算してレンズの区分けが行われている。

 

2.    広角レンズ

 フィルムカメラでは、焦点距離3524oが広角、それ以下の焦点距離のレンズを超広角レンズと一応の目安としていた。

 しかしながら、前述のようにデジタルカメラの受光部の面積はフィルムカメラより小さいため、広角レンズの焦点距離は長くなる。デジタル一眼の場合、フィルムカメラより1.51.6倍(オリンパスはもっと長い)の焦点距離と為る。従って、デジタルカメラで広角レンズを使用するなら、焦点距離24mm以下のレンズを使用しないと、目立った効果は得られない。

 

3. 広角レンズをどのような時使うか

 ・ 後ろに下がれないのに広い範囲を撮影したい

 ・ 被写体が大きく広がった感じをだしたい

     遠近感を強調し、立体感を出したい

     主役を大きく写して強調したい

     ゆがんだ感じを表現したい

 

4.    広角レンズを使う場合の撮影上の注意点

     被写体に近寄れない場合には、広角レンズを使用しないほうが良い。広角レンズは焦点距離が短いので、被写体に接近し主題を大きく撮影して、強調すべきである。引いて撮ったら、広い情景は撮れるが、被写体は総て小さくしか写らない。

     絞りを開けて使用すべきではない。通常は絞りを8以上にすれば、パンフォーカス

(近距離から無限大までピントが合う)の写真が撮影できる。

     手振れが発生しにくいので、手持ち撮影の幅が広がる。

     被写体とレンズ面が平行の場合はゆがんだ感じが少ないが、角度が変わるとゆがんだ感じ大きくなる。従って、大木を下から見上げて撮るような場合、独特な写真が撮影できる。

 

5.    写真表現

  広角レンズを使用して行くと、写真の表現が次第に広がる。これは人間の目で見た画像と異なる画像で被写体を表現出来るからで、広角レンズの使用が増えると、新しい表現の道具が増えたと感じるはずである。

 

6.    推奨する広角レンズ

各カメラ、レンズメーカーの焦点距離24mm以下の広角レンズ、 多くの人が18/200mmのレンズを持っているので、出来れば18mm以下のレンズがあると違った写真を撮影出来る。広角レンズは絞って使用することが多いので、明るいレンズは必要ない。

 その他、魚眼レンズは画角が更に広いレンズで、映像のゆがみを強調して独特な面白い写真が撮影できる。魚眼レンズも対角魚眼(画角180度)と全周魚眼(画角360度)の2種類がある。

 

                                   以上