スナップ撮影のヒント (‘08.03.24)
<スナップ写真とは>
スナップ写真とは日常の出会った出来事や光景を一瞬に撮影する写真である。
風景や静物のように動かない被写体と異なり、被写体が動体であるためじっくり構えて撮ることが出来ない。スナップ写真を総ての写真の基本と言う写真家も多い。すなわち、スナップ写真が上手く撮れるようになれば、他の写真も平均点以上に撮影する事が出来る。
<スナップ写真に必要な準備>
動体を撮るのであるから、ISO感度は400以上とし、シャッタースピード優先の1/125以上とする、絞り優先に慣れている人は、前記のシャッタースピードが切れるように、絞りを調整すればよい。ピントはAFとし、可能なカメラは連写モードにしておく。
絞りの目安:人を中心に撮影する場合;f4.5〜7程度とし、その分シャッター速度を早くすると共に背景のボケを期待する。
:人や動物を添景とし、背景の景色を強調する場合;8〜11とする。
<撮影上のポイント>
1. 動きや表情を瞬間的に捉える
慣れないうちは、良い被写体を見つけても、構えて待つことが多い。そうしていると、その被写体は何処かへ動いてしまい、結局撮影出来なくなる。
面白いと思ったら、瞬間的にカメラを向けると同時にシャッターを押さなければならない。失敗しても消去出来るデジカメのメリットを生かそう。
2. 被写体の動きを予想して待つ
人が走ったり、歩いたりする方向は予想できる。その方向にカメラを構えて視野に入ったらシャッターを切る。子供や動物は動きが予想できないので撮影は難しい。
3. 表情が判る写真を写す
あるプロカメラマンは、どんな良い情景を撮影できても、被写体が後ろや横を向いていて表情が判らない写真は、70点以上あげられないといっていた。慣れないうちは、後ろや横から或いは望遠で遠くからしか写せない。表情の判る写真が撮れるようになろう。
4. 背景を生かそう
どんな良い被写体でも、背景が良くないと写真が生きない。面白い背景を見つけたら、誰かが通るのを待つのも一つの方法である。
5. 記念写真を生かそう
知人に記念写真を撮ってもらっている時は、心が和んでよい表情になる。その表情を他の場所から狙うのも一つの方法である。
6.イベントや祭りを生かそう
七・五・三、成人式、祭りなど着飾っている時は、見せたい、褒めてもらいたいという心境になる。そんな時にカメラを構えてもいやな顔をされることが殆ど無いので、積極的に利用しよう。
<スナップ写真の注意点>
近頃とみに肖像権の扱いがうるさい。やたらに撮ると訴えられることもある。
「撮らして」と了解を得て撮るのが一番安全。撮影前によもやま話でもして、雰囲気を和らげておくのも大切。
因みに最近の大きなコンテストでは、画面に人物が含まれると、その人物の撮影許可を貰っているか必ず問い合わせを受ける。許可を貰っていない写真は審査の対象からはずされることもある。
ただ、断って撮るとわざとらしい表情や動作となり易い、いい場面に出会ったら兎に角シャッターを切る、撮影後に断るのも一方法。
人物撮影の基本は、自分がいやだと思う場面 例えば怒った表情、大あくび、乱れた服装等では、他の人も撮らないのが原則。子供の可愛い表情、美しい女性のかっこいい姿等にはクレームはまず生じない。
最近はHPやブログで自分の写真を公開する人が増えてきた。コンピューターによる公開は、写真展やフォトコンテストでの発表と公開性は全く異なるため、スナップ写真で他人の写真を掲載する場合には、特別の注意が必要となる。
どんな写真でも同じだが、実際に撮影を重ね、経験しないといい写真は撮影出来ない。
特にスナップは慣れることが良い写真への道となる、望遠で遠くから撮影するだけではなく、広角で被写体に接近した迫力のある写真を狙いたい。
以上