良い写真とは?    

               

「都会の風景の撮り方」、「花火の撮り方」、「動物の取り方」等これまで経験して来たことを書いてきました。しかし、露出、ホワイトバランス、構図等技術的な事を勉強するだけでは、平均的な水準の綺麗な写真は撮れても、人に感動を与えるような写真は撮れないと思います。

良い写真とはどんな写真を言うか私の勝手な解釈を僭越ながら記載してみます。

良い写真とは一言で言えば、「作品を通して見る人に感動を伝え、作品に含まれる物語や詩を共有することが出来る作品」だと思うのです。

 風景や花の美しさ、子供の可愛らしさ、女性の美しさ、自然の豊かさや厳しさ、動物の可憐さや怖さ、人間のはかなさや悲しさそしておかしさ;

我々は色々な被写体に何かを感じるからシャッターを切るのです、ただ漠然と写真技術だけを意識してシャッターを切っているのでは、見る人に何かを感じて貰える写真にはなりません。 人に感動を伝えるためには、撮影者自身が被写体に何かを感じなければならないのです。

 集団で撮影会を行う時、一人がある被写体を撮影すると、皆が同じ位置からカメラを向けるのはよくある光景です。しかし感ずるものは、人により異なるはずです。自分が感動する場面を見つけることが撮影の第一歩であり、個性ある作品はそこから生まれるのです。

被写体から何かを発見し、魅力を探り出す能力、この感性が個性的な良い作品を生み出す尤も大切な事柄だと思います。

 

「わいわい」の皆さんも経験を積み、写真がうまくなってきました。ただ、余り写真技術や理論に振り回されずに、被写体に感動する心を育ててください、技術や理論は「感じる心」についてくる道具であると信じています。   (‘07―11―10)